2010年1月29日金曜日

制震装置「減震くん」












 今日は、耐震改修工事の現場で制震装置の取り付け指導と講習を受けて来ました。今回の制震装置は地震時の揺れのエネルギーを吸収して柱・梁の接合部分の破壊を抑える装置です。この装置自身は日立製でエドガワ木材工業との共同開発した。構造用合板とダンパーを複合したGHハイブリッド制震装置です。最近は非常に多くの制震装置が開発されいますが、この装置は、建物に応じて日立が揺れのシュミレーションを行ない、階高さの1/30の揺れを制御数値化して示してくれるのです。他のメーカーここまでするところは無いのです。
 今日初めて装置を取り付けた大工さんは、以外に簡単に取り付けが出来たので、今後もこの装置を使いたいそうです。
この制震装置は、日本の伝統工法の考え方を取り入れた考え方です。「柔よく剛を制す」という言葉が有りますよね!まさにこの言葉にぴったりの装置です。
世界最大の振動実験場Eディフェンスの振動実験です。(下記は実験動画です。)
現在の耐震補強金物を装備した新築の三階建て住宅と以前の基準の三階建ての住宅の実験です。ところが倒れてはいけない側の住宅が完全に倒壊してしまいました。ガチガチに硬い建物より、揺れを吸収した方が、倒れないのです。そんなことは、昔の1000年以上前の大工職人は知っていたのです。明治以後イギリスから来た建築家コンドル等による、西欧建築の流れから生まれた構造基準なのです。これは、昭和25年に施工された筋交いを壁に入れた壁量による構造基準なのです。日本の文化は自然の力に逆らわない「共生」と言う考え方が有るのに、どこかにこの考え方を忘れてきたように思えるのです。
愛知県では、この制震装置を取りつけても、耐震補強の壁強さは考慮されても1/30以下の揺れを抑えてもその制御を考慮をしてもらえないのです。








































2010年1月9日土曜日

木塾-4










人間は、自然に生かされている! 住まいも、日本の伝統工法の素晴らしさ、究極のエコロジーが日本人の本来の暮らしを考える機会に成れば・・・・ 今日、私は、「木塾-4」金沢工業大学名誉教授 鈴木 有さん講演会でした。非常に衝撃的でした。環境再生、エコ、省エネ、家族の絆、環境共生、地域の和、すべてが伝統工法から生まれるのです。 戦後の住宅建築のつくり方が、今見直さないといけない時期に来ている感じがしました。現代病や子が親お殺す!親が子を殺す!痛ましい事件など、その原因が今の住まいづくりに有るのです。 帰ってくるとTVで「森のラブレターⅡ感動!」その中で冒頭のYouTube で紹介されていた「107+1天国はつくるものⅡ」と同じ場面が出てきたのです。自然に生かされている人間、何万年と自然素材で育てられてきたのに、たった数十年前から変わってきたのです。簡単・便利・合理的だけでは測れないものが有ります。それが本来の伝統工法による日本の住宅なのです。
この伝統工法による住まいづくり良さを、私たちが一番理解して、それを一般の住宅に生かしていかないといけないのです。
1.木の住み心地がいいのは、木や土や紙の持つ調質性によります。
2.伝統工法の家は、地震のエネルギーを逃がして被害を最小気にします。「柔よく剛を制す!」
3.伝統工法は、確りつくれば断熱性能も現代の断熱工法と変わらない。
4.伝統工法は、すべてが再生可能素材でできている。
5.日本の風土に適した暮らしの原点が伝統工法です。
6.それぞれの職人たちの顔が見える心のこもった技による家づくり
7.そこに家族の絆が生まれるのです。