2011年6月7日火曜日

耐震補強改修工事

西区U邸、昭和12年築の和瓦が載っていますが、小屋組は洋小屋で造られた住宅の耐震補強
改修工事です。室内も古さを感じさせない非常に手入れが行き届き、ご家族がこの家に愛着をお持ちなのが伝わってきます。
この建物は、柱が全て四寸角、土台は五寸角(栗材)、基礎は無筋コンクリートですが、幅は20㎝有り、非常に立派な住宅です。
終戦前(1944年東南海地震)と戦後(1946年南海地震)を乗り越えてきていますが、現在の耐震基準での数値は、0.26と非常に低い値でした。この値の原因は、二階が載っている一階の東妻側の耐力壁が少ないのです。
クライアントは、現在の使い勝手、イメージを損なわないように確りと耐震補強改修を望まれています。
私は、この建物の良さを損なわないように、ただ強くするだけではなく、「柔よく剛を制す」の考え方で本来日本の伝統工法んの良さを生かしながら、繰り返し来る余震に対しても持ちこたえるように、製震ダンパーを組み込んで耐震補強を行ないたいと思っています。